作成:2025年9月22日
はじめに
無料ブログ「ファンブログ」が消えたショックから立ち上がり、私はXサーバーでWordPressを導入した。
だが——9月21日の朝、私はダッシュボードの前で固まっていた。
「プラグインって、入れたら勝手に働くんじゃないの?」
「設定って、どこにあるの?」
「“リダイレクト”って日本語で出てきたけど、これで合ってる?」そう、私はプラグインという仕組みそのものを理解していなかった。
WordPressを始めたばかりの頃、私は「プラグインは入れたら自動で動く」と思い込んでいました。
でも実際は、初期設定が必要で、どこに表示されるのかも分からない。
混乱の中で削除・再設定を繰り返し、ようやく「必要最小限で安定運用できる構成」にたどり着きました。
この記事では、そんな初心者がつまずきやすいポイントを、
私自身の失敗談と実体験を交えて丁寧に解説します。
読後には「どのプラグインを、どう設定すればいいか」がすべてわかるようになります。
第1章:プラグインとは何か?——「入れただけでは動かない理由」
🔹そもそもプラグインとは?
WordPressのプラグインは、スマホでいう「アプリ」のようなもの。
「バックアップを取りたい」「スパムを防ぎたい」など、やりたいことを“後から追加”できます。
ただし大きな誤解がひとつ——
プラグインは入れただけでは働かない。
有効化したあとで「初期設定」という小さな準備をしないと、機能がオフのままになっていることが多いのです。
🔹どこにある?どこを見ればいい?
最初に混乱したのが「プラグインの居場所」でした。
入れたのにメニューに見えない、英語やカタカナで名前が違う——これが初心者の壁。
📍確認の手順
- 左メニューから「プラグイン → インストール済みプラグイン」へ。
- 上部の「有効化済み」タブをクリック。
→ 今、実際に動いているプラグインが一覧で見える。 - 各プラグインの右側にある「設定」をクリックすると、そのプラグインの設定画面へ。
🧭 表示される場所の3パターン
- 独立メニュー型:左メニューに直接出る(例:SiteGuard、WP Fastest Cache)
- 設定配下型:「設定」メニューの中に出る(例:UpdraftPlus、WP Mail SMTP)
- ツール配下型:「ツール」の中に出る(例:Redirection)
⚠️補足:日本語環境では「Redirection」が「リダイレクト」と表示されるなど、名前が変わる場合もあります。
🔹初期設定とは?
有効化した直後のプラグインは「スイッチOFFの家電」のような状態。
設定画面で最低限のスイッチを入れることで、ようやく動き出します。
たとえば:
- バックアップ先を「Google Drive」に指定(UpdraftPlus)
- URL変換を「投稿のみ」に限定(Permalink Manager)
- キャッシュをONにして保存(WP Fastest Cache)
- ログインURLを変更(SiteGuard)
これらをやらずに「有効化」だけで放置すると、動いているようで動いていません。
第2章:不要なプラグインとの決別——混乱と削除の記録
最初の頃、私は「便利そう」と思うものを片っ端から入れました。
でも結果は——エラー、競合、そして混乱。
❌ 入れて失敗した/削除したプラグイン例
削除したプラグイン | 理由 |
---|---|
Rank Math SEO | 高機能すぎて設定項目が多く、初心者には難しかった。タイトルが重複表示する不具合も。 |
Permalink Manager Lite(旧バージョン) | 一時的に削除。URL整形後にRedirection設定を忘れて404が多発。 |
Really Simple SSL / Really Simple Security | サーバー(Xサーバー)側でSSL設定済みだったため不要。二重設定で警告表示。 |
Redirect Redirection(名前が似ていた) | 誤って入れた別物。公式の「Redirection(John Godley)」が正解。 |
Wordfence Security | セキュリティ強化しすぎでログイン時にブロック。初心者には過剰。 |
All in One SEO Pack | 重い&テーマ(Cocoon)と重複設定。SEO系は後回しでOK。 |
🧹 学んだこと
「便利そう」より「今必要か」で判断する。
不要なものは無効化→削除して軽く保つ。
第3章:迷子を抜け出すための「7つの基本プラグイン」
最終的に残した7本。
これだけで「安全・速い・安定・連絡が取れる」WordPressが完成します。
① UpdraftPlus(バックアップ)
役割:サイト全体の「保存・復元」
表示場所:「設定 → UpdraftPlus Backups」
初期設定
- 保存先:Google Drive
- スケジュール:DB=毎日/ファイル=毎週
- 「今すぐバックアップ」で手動保存
ポイント
- 「バックアップがある=怖くない」
- プラグインをいじる前に1回バックアップ!
② Permalink Manager Lite(URL整形)
役割:日本語URLを英数字に変換(例:/こんにちは
→/hello
)
表示場所:左メニュー → Permalink Manager
初期設定
- 「Tools → Regenerate/Reset」
- 対象を「Posts」にして「Regenerate」
ポイント
- 日本語URLは文字化けしやすい。
- この整形後は「Redirection」で旧→新を登録。
③ Redirection(301転送)
役割:古いURLを新URLに転送してSEO評価を守る
表示場所:「ツール → Redirection(日本語でリダイレクト)」
初期設定
- Source:
/旧URL/
- Target:
/新URL/
- 「追加」→ 動作確認
ポイント
- 作者は「John Godley」版を選ぶ。
- 一度登録すれば、読者もGoogleも迷子にならない。
④ WP Fastest Cache(表示速度)
役割:ページの表示を速くする
表示場所:左メニューに独立表示
初期設定
- ✅ キャッシュON
- ✅ モバイルキャッシュON
- ✅ ログインユーザー除外
- ✅ ブラウザキャッシュON
- ✅ 新規投稿・更新時に「全キャッシュ削除」
ポイント
- 「統合(combine)」はOFFでOK(エラー防止)
- 更新が反映されないときは「キャッシュ削除」で解決。
⑤ SiteGuard WP Plugin(セキュリティ)
役割:ログイン攻撃を防ぐ/不正アクセス対策
表示場所:左メニューに独立(SiteGuard)
初期設定
- ✅ ログインURL変更
/login_05529/
(必ずブックマーク) - ✅ 画像認証(ひらがな)
- ✅ ログインロック
- ✅ XML-RPC防御
- ✅ ユーザー名漏えい防御
- ⛔ 管理ページ制限はOFF(外出先ログインできなくなるため)
ポイント
- 変更後URLを忘れると自分も入れない!
- これで「wp-login.php」攻撃を避けられる。
⑥ Akismet Anti-Spam(スパム対策)
役割:迷惑コメントやスパム投稿を自動ブロック
表示場所:プラグイン一覧の「設定」ボタンから
初期設定
- APIキーを取得 → 入力
- 「Contact Form(CT)」チェックON
ポイント
- 無料プランOK(個人利用)
- 定期的にスパム箱をチェック。
⑦ Contact Form 7(お問い合わせ)
役割:問い合わせページを作成(信頼性UP・AdSense対策)
表示場所:左メニュー「お問い合わせ」
初期設定
- 自動作成された「コンタクトフォーム1」を使用
- 固定ページ「お問い合わせ」を作成し以下を貼る
- 送信テスト → 届かない場合は「WP Mail SMTP」導入。
第4章:初心者でもできる「設定確認チェックリスト」
チェック項目 | 確認内容 |
---|---|
🔹UpdraftPlus | Google Drive接続/最後のバックアップ日時 |
🔹Permalink | URLが英数字化されている |
🔹Redirection | 旧→新URL登録済み/テスト済み |
🔹WP Fastest Cache | 基本チェックON/新規・更新=全削除 |
🔹SiteGuard | ログインURL保存/主要チェックON |
🔹Akismet | API接続/CTチェックON |
🔹Contact Form 7 | 問い合わせフォーム稼働/テスト送信OK |
第5章:プラグイン削除で軽くなったWordPress
削除して分かったこと:
「プラグインは多ければ良い」ではなく、“理解して使える数だけ”が最適。
- 不要なものは無効化→削除。
- 更新が止まっているプラグインは、セキュリティリスクになる。
- 1か月使って「使っていない」と感じたら整理する。
私の最終構成(2025年10月11日時点)
UpdraftPlus / Permalink Manager Lite / Redirection / WP Fastest Cache / SiteGuard WP Plugin / Akismet / Contact Form 7
(+補助的にWP Mail SMTP)
第6章:最後に——「わからなかった自分」へ
9月21日、私はプラグインの一覧画面を見つめながら思っていた。
「これ、どれが動いてるんだろう?」
「設定って、どこ?」
「消しても大丈夫?」
——あの日の私へ。
- プラグインは“アプリ”。入れたら終わりじゃない。
- 設定場所を探すコツは、「プラグイン → 設定ボタン」。
- 不要なものは消して軽く。
- 最小構成でも十分に安全で速い。
- バックアップがあれば、何度でもやり直せる。
無料ブログが消えた日から1か月。
いま、WordPressは静かに、でも確かに動いている。この記事は、かつての自分と、同じように迷っている誰かのための“道しるべ”です。